パパ活をする人が増えた影響で、いま日本では性病に感染する人が増えています。
全国梅毒患者数の推移
引用:政府広報オンライン
こちらは梅毒の感染者を表すのグラフですが、2023年の感染者は2010年の24倍に増加しています。
パパ活だけがすべての原因とは言えないですが、20代女性の感染が一番多く、また40代以上の男性の感染も多いので原因の1つであることは確かです。
年代別に見た梅毒報告数
引用:政府広報オンライン
今回は、梅毒をはじめとする性病とパパ活の関係について紹介していきます。

このページの筆者:青木風子
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社会問題ともなっているパパ活での梅毒感染リスク
新型コロナの影響でバイトや収入が減少が原因で、パパ活をする人が増えました。
それに伴って、パパ活女子の中でも梅毒の感染者が増加し、特に20代の女性の感染リスクが高まっています。
梅毒の感染経路とは?
梅毒は主に性的接触で感染します。
風俗やパートナーの浮気、マッチングアプリやSNSでの出会いもリスクとなります。
性行為を介して感染することが多いため、注意が必要です。
梅毒は近年増加傾向にあり、20代の女性にも感染者が増えています。
特にパパ活をしている場合は、感染リスクが高まります。
コンドームを使用することや、定期的な検査を受けることが重要です。
梅毒の症状には、痛みを伴わない皮膚の発疹や粘膜の異常があります。
放置すると、体内の重要な器官に影響を与える可能性があるので、早期発見と適切な治療が鍵です。
梅毒の流行が拡大している背景には、SNSやマッチングアプリの普及があります。
不特定多数との性交渉が原因となることが多く、感染リスクが高まっています。
感染が疑われる場合は、すぐに医療機関を受診し、早期の診断と治療を受けましょう。
パパ活に従事している女性は、特に性感染症のリスクが高いため、健康管理が重要です。
梅毒の予防には、コンドームの使用が有効ですが、完全に防げるわけではありません。
日常的な予防対策と定期的な検査を徹底しましょう。
梅毒の感染拡大を防ぐためには、正しい知識を持ち、自分自身を守る意識が大切です。
20代の女性にも感染者が増えているため、注意が必要です。
パパ活をする際は、感染リスクを理解し、適切な対策を講じることが重要です。
患者の中でも20代の若い女性が急増中
梅毒患者の内訳を見ると、20代の女性患者が急増していることがわかります。
2022年のデータでは、男性が6割、女性が4割の割合でした。
この男女比を見ると「女性の方が少ないのか」と思うかもしれませんが、女性の感染者のうち約7割が20代という点に注目すべきです。
梅毒は若者だけの病気ではありませんが、女性の場合、20代に特に多いことが分かります。
特に20歳から24歳の若い女性が多く、パパ活での性行為が一因となっている可能性があります。
気軽に出会えることは良い反面、リスクも伴うことを認識することが大切です。
もう一つの原因として、外国人の存在が挙げられます。
2015年にはインバウンドの数がアウトバウンドを逆転しました。
日本国内の梅毒患者数の推移を見ると、2015年前後から患者数が急増しています。
一部の外国人が海外から梅毒を持ち込み、風俗店で働く女性に感染し、その店を利用した男性客に拡散するという説もあります。
日本では長引く不況により、経済的な理由から風俗で働く女性も増えています。
梅毒とはどんな病気?3つのステージに分類される
梅毒は、Treponema pallidum(トレポネーマ・パリダム)というバクテリアによって引き起こされる性感染症です。
性病感染はパパ活で起こるトラブルの一つです。
主に性的接触を通じて感染し、妊娠中に母体から胎児へも感染する可能性があります。
梅毒の症状は、一般的に3つのステージに分類されます。
初期ステージでは、感染部位に発疹や潰瘍が現れますが、痛みやかゆみは軽度です。
中期ステージになると、全身に発疹が広がり、リンパ節の腫れや発熱、疲労感が見られます。
適切な治療を行わないと、梅毒は潜伏期に入り、重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
梅毒の第1期の症状
梅毒に感染してから約1か月間は、第1期とされます。
この時期には、リンパ節の腫れや、感染部位に小さなしこりが現れます。
しこりは痛みがなく、治療しなくても自然に消えることが多いため、感染に気付かないことが多いです。
梅毒の第2期の症状
感染後数か月が経過すると、第2期に入ります。
この時期には「バラ疹」と呼ばれる赤い花びらのような発疹が、特に手のひらや足の裏に現れます。
「バラ疹」は他の皮膚病と間違われやすく、患者が気付かないことも多いです。
また、発熱や関節痛などの症状も見られます。
第1期から第2期の梅毒は、感染力が強いため他人にうつすことが多いのが特徴です。
梅毒の第3期の症状
感染から2年以上経過すると、第3期に入ります。
この時期になると、皮膚や筋肉、骨、内臓にゴムのような瘤(ゴム腫)が現れます。
瘤は進行して周囲の組織を破壊します。
昔は「鼻が落ちる」と言われ、恐れられていた容貌の変化が起こるのがこの時期です。
また、感染から10年以上経過すると、末期梅毒と呼ばれます。
この段階では、脳や血管、神経にトレポネーマが侵入し、様々な機能障害や認知障害、進行麻痺を引き起こすことがあります。
大動脈瘤ができやすく、破裂すると突然死を引き起こす可能性もあります。
第3期以降の梅毒は、家事や身だしなみに無頓着になることが多く、周囲の人々を驚かせることもあります。
しかし、現在は第3期まで進行するケースはほとんどありません。
梅毒は治る病気?治療法はあるのか
梅毒は早期に診断して治療を開始すれば、完全に治る性感染症です。
しかし、進行すると治療が長引き、第3期以降になると治癒が困難になります。
発疹など異常を感じたら、早めに医療機関で検査を受けましょう。
梅毒の治療法とは?
梅毒の治療には、ペニシリン系抗生物質の飲み薬が使われます。
毎日薬を服用する必要があり、第1期なら2~4週間、第2期で4~8週間が服用の目安です。
治療費は3割負担で約2,500円になります。
他に筋肉注射での治療も可能で、こちらは1回投与で約1ヶ月の効果があります。
成人2期までの梅毒なら、1回投与で治療可能な方法です。
ただし、太い針でお尻に注射することになり、治療費も3割負担で約4,000円と割高。
医師とよく相談して、治療法を決めることが大切です。
梅毒は、治療開始後も定期的な追跡検査が必要です。
治療効果判定に採血を行うなど、身体への負担もあります。
医師の指示通り薬を服用すれば治る病気ですが、治るからと安心せず予防が重要です。
梅毒に効くワクチンはあるの?
梅毒には有効なワクチンがないため、予防が重要です。
梅毒のワクチンがまだ開発されていない理由には、いくつかの科学的・技術的課題があります。
病原体が非常に複雑で免疫系からの回避能力が高い
長期培養が難しいため、研究が進みにくい
動物モデルでの検証が困難
感染力が強いので、十分に注意しましょう。
パパ活では梅毒以外の性病にも気を付けて
性病は梅毒だけではありません。
不特定多数の人と関係を持つと性病のリスクは上がってしまいます。
万が一のためにも、どのような性病があるのか知っておいてください。
クラミジア
クラミジアは特に感染者数が多く、女性に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
粘膜に感染する細菌で、性行為を通じて感染する病気です。
また、喉への感染もあるので、オーラルセックスでも感染することがある恐ろしい性病です。
クラミジアの怖いところは、自覚症状がほとんどないということ。
知らないうちに感染し、相手にうつしたり、長期間放置してしまうことが多いです。
無症状が多いですが、以下の症状が出ることがあります。
- おりものの増加や異臭
- 性交時の痛み
- 排尿時の違和感や痛み
- 下腹部の痛み
また、クラミジアを放置すると、子宮頸管炎や子宮内膜炎、卵管閉塞による不妊などを引き起こすことがあるので、パパ活をしているのであれば定期的に検査するようにしてください。
淋病(りんびょう)
淋病は感染力が非常に強く、1回の性行為でも高確率で感染することがあります。
主に以下の行為で感染します。
- 膣性交
- 口腔性交(オーラルセックス)
- 肛門性交
性交時に男性側が淋菌を保菌していると、一度の接触で高確率で感染するとされています。
男性は痛みなどの症状が出やすいのに対し、女性は無症状や軽症のことが多く気づきにくいです。
そのため、知らないうちに感染が進行したり、他人にうつしてしまう可能性があります。
女性が淋病になった時は、主に以下のような症状があります。
- おりものの増加・異常(黄緑色や膿のような状態)
- 不正出血
- 排尿時の痛み・頻尿
- 性交時の痛み
- 下腹部の痛み
淋病は放置すると、子宮頸管炎や骨盤内炎症性疾患、出産時に赤ちゃんに感染などのリスクがあります。
行為時はコンドームの着用はしっかり行い、定期的な性感染症の検査も忘れないようにしてください。
性器ヘルペス
性器ヘルペスには、2種類のウイルスがあります。
- HSV-1型:主に口唇ヘルペスの原因
- HSV-2型:主に性器ヘルペスの原因
とくに、最近ではオーラルセックスによってHSV-1型が性器に感染するケースも増加しています。
性器ヘルペスの主な症状には、以下のようなものがあります。
- 性器や肛門まわりに水ぶくれや潰瘍(ただれ)
- 強い痛み・かゆみ
- 排尿痛、排尿困難
- 発熱、リンパ節の腫れ
- おりものの増加
女性は初感染時、強い痛みや排尿困難など、生活に支障が出るほどの症状が現れる場合もあるので注意が必要です。
ウイルスは体内に一生残るので、ストレス・疲労・風邪などで再発することもあります。
妊娠中に感染してしまうと出産時に赤ちゃんに感染する恐れも。
性器ヘルペスはオーラルセックスでも簡単に感染してしまうため、できれば不特定多数の男性との関係は避けてください。
トリコモナス腟炎
トリコモナス腟炎は、細菌やウイルスとは異なり、原虫という微生物が原因です。
主に膣性交によって感染し、まれにタオルや下着などから間接的にうつることもあります。
トリコモナス原虫は、湿度・体温・酸素の少ない環境を好みます。
女性の膣内はそれに適しており、原虫が定着しやすい構造なので、女性が感染しやすい性病の1つです。
トリコモナス腟炎の主な症状は、以下のようなものがあります。
- 黄色〜黄緑色の泡立ったおりもの
- おりものの悪臭(魚のようなにおい)
- 陰部のかゆみ・痛み・赤み
- 性交時の痛み
- 排尿時の違和感や痛み
- 膣内が赤く炎症を起こす(いちご状の膣)
放置してしまうと、慢性的な腟炎や他の性感染症のリスクが高まります。
抗原虫薬を服用することで治療することができるので、感染がわかったらすぐに対処しましょう。
性行為以外に、タオルの共有などから感染することもあるので注意してください。
パパ活で性病の感染リスクを防ぐためのポイント
梅毒をはじめとする性病の危険性を認識してパパ活をやめたいと思っても、お金が必要なため、現実的には難しいという女性も多いでしょう。
性病にはよっては治療法があり、予防も可能ですが見逃すと危険です。
性病は見逃されやすい病気で、異変に気づいたときにはかなり進行していることもあります。
正しい知識がなければ気づかないことが多く、発見が遅れることもあります。
では、予防方法を解説していきます。
予防策①不特定多数の人と体の関係を持たない
当たり前ですが、性交渉の相手が多ければ多いほど、梅毒や他の性病にかかる確率が高くなります。
仕事で男性の相手をする場合は難しいですが、できるだけ特定のパートナーとだけ関係を持つことが重要です。
また、避妊していても妊娠する可能性はゼロではありません。
性病以外にも、自分の身を守るために安易な性交渉は避けるべきです。
予防策②定期的に検査を受ける
会社員の場合、年に1回健康診断を受けます。
歯科検診も定期的に行います。
梅毒や性病についても、定期的に検査することで早期発見が可能です。
梅毒の検査をするには、婦人科や泌尿器科に行くのがおすすめです。
検査だけなら匿名で受けることもできます。
予防策③病気に対して正しい知識を身につける
病気についてなんとなくの知識やイメージだけで判断すると、気づいたときには手遅れになることもあります。
病気の種類や予防法、初期症状を正しく理解し、適切に対処しましょう。
予防策④性行為の時は避妊する
コンドームを正しく着用することは、性病のリスクを大きく下げる要因です。
性交(膣・肛門・口腔)すべてで使用する
性交開始前から装着し、性交後は速やかに処分
オーラルセックスで感染することも多いので、できれば性交前から着用してもらいましょう。
それが難しい場合は、性行為のときだけでも着用させるようにしてください。
予防策⑤衛生管理を心がける
トリコモナス腟炎は、タオルなどの共有で感染することもあります。
シャワー後はそれぞれ別のタオルを使用するようにしましょう。
性交後はシャワーで軽く洗浄するのも予防の1つになるので覚えておいてください。
パパ活で性病に感染したかもしれないときの対処法
症状が出ている場合、女性は婦人科、男性は泌尿器科へ行きましょう。
時間が取れない人や病院に行くのが気が引ける人、症状がなくても確認したい人は、各県の保健所で匿名で検査が可能です。
検査の詳細は地域によって異なるため、保健所のホームページで確認してください。
参考:保健所検索サイト
https://www.hivkensa.com/kensa/search
参考:梅毒に関するQ&A|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/syphilis_qa.html
また、無料ではありませんが、自宅でできる検査キットもいろんな会社から販売されています。
そちらも検討してみてください。
参考:性病検査キット
https://www.std-lab.jp/
性病セルフチェック
こういう症状がある人は、性病の可能性があるのでセルフチェックしてみてください。
性病に感染すると、主に以下のような症状がでます。
女性の性病チェックポイント
- おりものが多い
- かゆみがある
- 水ぶくれや湿疹がある
- 赤みが強い
- 匂いがきつい
- 下腹部の痛み
男性の性病チェックポイント
- 性器にできものがある
- かゆみがある
- 痛みがある
- 違和感を感じる
- 臭い
性病リスク・セルフチェックができるサイトもあるので、こういったサイトも参考にしてみてもいいと思います。
参考
「性病リスク・セルフチェック」
https://std-check.jp/
※あくまでセルフチェックなので気になる症状があれば早めに病院に行きましょう
検査費などをパパが負担してくれるのか相談する
女性が性病に感染しているとなると、パパも同じ性病になっていることが多いです。
感染が分かった時点で、性行為をしたパパには必ず伝えるようにしてください。
その時に、検査にかかった費用や治療費などを負担してほしいということも伝えましょう。
払わずに逃げるパパもいますが、そんなパパは意識が低くやばいので、いい教訓になったと思って関係を切るようにしてください。
パパ活の性病などに関するよくある質問
最後に、パパ活で性病になった時に関するよくある質問を紹介していきます。
- プチでも感染する可能性はありますか?
- あります。
ヘルペスなどは口からでも感染します。
プチでも稼ぎたいのであれば、手のみで行為だとリスクは少なくなります。 - 感染したらパパに伝えないといけないんですか?
- 必ず伝えてください。
性病は、男性だと無症状になることが多いです。
そこでパパが別の女性と性行為をすると、感染がどんどん広がってしまいます。
性病感染は急激に広まっているので、リスクを減らす意味でも必ず伝えてください。 - パパ活で性行為をするときに性病以外にもリスクはありますか?
- 妊娠するリスクがあります。
性病と同じように、パパ活で望まない妊娠をする女性も増えているので、気を付けてください。
■参考記事
パパ活で妊娠したら慰謝料は?逃げられないための対策とは - パパ活は大人をしないといけないのでしょうか?
- そんなことはありません。
食事のみのパパ活で稼いでいる人もいます。
大人をしないパパ活を希望するのであれば、初めのうちにしっかりと伝えることが大切です。 - パパ活の大人の断り方はありますか?
- うやむやに答えず、しっかり拒否することが大切です。
断ったことで関係が終わることもありますが、自分の身を守るためにも、嫌なもの嫌と伝えるようにしてください。
■参考記事
パパ活で大人を断るときの上手な断り方を教えます!
パパ活の性病感染に関するまとめ
ここまで、梅毒をはじめとする性病とパパ活の関係について詳しく説明しました。
このページの重要ポイントをまとめます。
このページの重用ポイント
- 梅毒の初期症状は見逃しやすい
- 梅毒は3つのステージがある
- 20代女性の感染リスクが高い
- 定期的な検査が重要
- パートナー選びは慎重に
- 正しい知識を持つことが大切
- 異常を感じたらすぐに受診
- 保健所での匿名検査も利用可
性病は早期に発見し治療すれば完治する病気です。
少しでも不安がある場合は、躊躇せずに検査を受けましょう。